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レジンベンチ製作中!~ブルーの美しい川のように~

本日は立体レジンベンチの製作の様子をご紹介させていただきます。
本日ご紹介のレジンベンチは大手家具・建築メーカーの法人様からのご依頼!
オーク材を使用しての立法体レジンベンチの製作です。

何度か打ち合わせ実施し、ベンチのベースとなる木材部分をお預かりしました。
波打った木材で、とある納品先地方の川をイメージしたデザインです。
その川をイメージしてブルーのレジンにて製作進めます。
サイズは2700mmで木材のみで130kg!
レジン量は140Lで約140kg!
総重量300kg弱の作品になります。

とはいってもこのような立方体をレジンで実施するのは非常に困難です。
いや、高いクオリティーで仕上げるのが困難という言い方が正しいです。
レジンの1回あたりの流し込みには厚みが決まっており、厚くしすぎると体積の多さから発熱し80度近くまで上昇し
一瞬で硬化します。
そのためこのこのような立方体のレジン流し込みが数回に分け、数cmに分けて流し、通常ですと6回ほどに分けて流す必要があります。

ですがそのように積層する上でのデメリットもあります。
積層による層の形成と若干透明度が落ちる点です。
積層面のレジンの揺らぎはどうしても発生するためです。
通常は積層しても1回のみですので、そこまで大きなデメリットにはならず、木の奥行き感を感じていただくために私が普段から実施している技法になります。

ですがこのようにすべての層で積層実施すると、横から見たときミルフィーユ状に見え、透明度もどうしても落ちてしまします。
そこを可能な限り厚くして積層を減らし、温度が上がらないように温度管理やレジンの管理を徹底していきます。
完璧な温度管理ができるクリーンルームがあるからこその製作です。

そのような工程で決定してから製作進めます。

まずは先に流し込みまでの下準備です。

まずは側面にレジンを塗って目止めします。
レジンとの接地面に目止めをするのは剥離リスクを上げるためRESIN SPACEでは実施しませんが、
今回は側面(小口)から入り込むレジンによってコーキング跡がつかないようにします。

流し込みに向けてコーキング実施するのですが、コーキング部分はレジンが吸わない、それ以外の部分はレジンを吸い濃くなりムラになるので、
そうならないようにします。
そういう少しでもクオリティーを上げられる施策ならとことん実施していきます。

そのようにして型枠製作していきます。

型枠も通常コンパネなど、木枠で製作していきます。
ですが木枠では内部が見えず今回は側面からレジン内部の様子を確認する必要があるので、アクリルで製作しました。

さてここまで完了したらレジンの調整をしていきます。
今回の形状はレジンの色の調整ものすごく難しいんです。
といいますかすごくセンスが出ます。

色の濃さは塗料の分子を目視で見た距離にどれほどあるかで色の濃さが変わります。
一段の4cm分では非常に薄くみえ、6段分の24cmではその6倍の濃さに見えます。
さらに真横から見れば240cmになるので非常に濃く見え、斜めからではまた違った濃さに見えます。

そのためどのレベルで色を調整するのかが重要になるんです。

実際に使用状況を考慮し、一番その場に来たお客様が見えるであろう角度と、店内の明るさを考慮しながら色味を調整します。
レジンの透明度は、周囲の明るさや、木材の色味などで変わりますからね。

多くの経験から、適切な色味で調整していきます。

レジンはまずはすべてクリアからです。
そこから原色やその色の塗料を調整しながら進めます。
各メーカーの塗料によってかなり色の性格が異なりますので、様々なメーカーの塗料の情報から適切な塗料をチョイスします。

美しいブルーにて調整完了しました。
今回は下層から上層まで色を統一するので、一発目の色の調整が非常に重要です。
時間をかけ、多くの確認をして完了させます。

通常よりもだいぶ少ない塗料で調整します。
普段のレジンテーブルは40mmほどなので、それと比べるとかなり薄くなります。
少ない塗料の調整は少しの誤差が大きな差になるので、神経を使います。

そうやって調整したレジンを流し込んでいきます。

流し込みにより気泡が発生しますが、流し込み時の気泡は全く問題ありません。
このタイミングの気泡は大きいので、硬化の放置で勝手に抜けます。
気にする必要があるのは、放置では上に抜けないものすごく細かい気泡ですからね!

そうやって一度気泡を抜いてあげるとこんな感じです。
美しさが抜群です。

いい色味です。

流し込みを続けます。。

レジン量が多いので時間をかけていきます。

上から見ても、横から見ても非常に美しいレジンです。
どの部分から見ても、徐々に色味が濃くなっていくように見え、グラデーションの嵐です。

初めに調整したレジンの色がこのタイミングで答え合わせになります。
濃いブルーから薄いブルー!
薄すぎはブルーを感じずらくなり、濃すぎると奥の木の動きを感じられなくなります。

しっかり木の動きを感じられるこの絶妙なレベルの透明度と色彩レベル。

バッチリ仕上がりました。

最終の流し込みです。
余裕をもったサイズ間での製作や、木が吸い込んだレジンもあり、想定を超えるレジン量を使用しました!
そこでかけたコスト分、仕上がりが良くなりますからね!

じっくり時間をかけて硬化させていきます。
全流し込み後の硬化に時間をかけます。
硬化させるときも温度を考え、きれいに硬化させるように一定の温度で硬化を進めます。

本当にレジンはナイーブで、木材も違った側面でナイーブです。
徹底的にこだわり妥協せず、製作を進めていきます。

RESIN SPACEはレジンンに対しての経験、知識量はバッチリです。
基本的には木材×レジンのレジンテーブルが中心です。
ですが、レジンに関してのどのようなご依頼も承りますので、法人の方・個人の方問わずお気軽にご相談ください。